介護福祉士実務者研修は必要か【28年度試験から必須へ】

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平成28年度試験(平成29年1月の試験)から実務経験3年を受験資格とする方には介護福祉士の実務者研修の修了が必須となります。

 

これがどういうことかというと、実務経験3年を満たしてようやく受験できると思った方が、さらに最大450時間(相当)の実務者研修を受けなければ介護福祉士の受験資格を得られないことになってしまったのです。

 

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最大450時間(相当)の研修には受講料が10万円~20万円かかります

 

ということは10万円~20万円払わないと受験資格を得られないことになってしまったということです。

 

 

 

 

語弊が生じることを覚悟で言うと、この実務者研修の内容は、介護福祉士試験の勉強範囲と酷似しています。

 

ということは、介護福祉士試験対策講座を受けるようなものです。

 

今までテキストと問題集で独学で勉強していた方も、講座を受けることが実質義務化されたということなのです。

 

 

 

ちなみに、資格スクールでは「行政書士講座」や「社会保険労務士講座」の価格がこれに匹敵します

 

それほど高額なのです。

 

 

 

 

実務者研修の必要性としてうたわれている理由の一つは、「たん吸引」や「経管栄養」の技術が得られるということです。

 

研修を修了すれば、現場でこれらの処置(の補助)を行うことができます。

 

実務者研修の必要性の一つとして、国や資格スクールがアピールしていることの一つです。

 

 

 

しかし、「たん吸引」や「経管栄養」の処置は、従来から看護師不足の現場で、ケアワーカーに行わせることで介護の円滑化をすすめるために必要に迫られていたことなのです。

 

 

それを行うために新たな講習を受けなければならなくなりました。

 

 

 

単純に考えれば「介護福祉士の質の向上が確保できる」ということで、実務者講習実質義務化に対してはメディアやネットからは否定的な意見がなかなか見つかりませんでした

 

 

しかし、受験者(特にサラリーマン【ウーマン】)擁護の五時レンジャーの立場から見てみると疑問点がいくつか見つかります。

 

 

 

 

 

①介護福祉士試験内容の変化

 

 

実務者研修が実質義務化されることで、従来の介護福祉士実技試験が免除されます。

 

あの緊張する一瞬から解き放たれるということで歓迎する人も多いでしょう。

 

 

 

 

 

しかし、大きなミスをしなければ落ちないとも言われている(合格率の高い)、実技試験がなくなることで、

 

多額の費用を要する実務者研修を受けなければならなくなるのです。

 

 

 

また、従来合格率が60%程度となっている介護福祉士試験は、今後試験レベルが変化することが考えられます

 

 

 

 

実技試験で落ちることがなくなったということは、筆記試験の合格率を下げなければ、合格率が上がってしまうのです。

 

 

 

合格率が60%を超えるようになってくると何が問題となるのかというと、

 

試験の必要性」です。

 

 

 

あえて国家試験を設ける必要性が乏しくなってくるのです。

 

 

 

 

いわば、実務者研修を受けたあとの修了検定といった位置づけに成り下がってしまうことが懸念されるのです。

 

 

 

それを防止するため、今後筆記試験の難易度が増す可能性が考えられます。

 

 

 

 

 

②試験の変革により受験生だけが負担を強いられる

 

 

受験資格が変更されることにより、誰が得をして誰が損をするのでしょう。

 

 

 

もちろん得をするのは国や民間企業(実務者研修を実施する資格スクール)です。

 

介護福祉士の質を担保する仕組みができるわけですし、資格スクールにはこれから大量の受講生が舞い込んでくるでしょう。

 

 

 

 

それが悪いことでは決してありません。

 

 

 

 

確かに新生介護福祉士には新たな技術や知識を持たせることができますし、資格スクールの発展があればこそ、資格にチャレンジする方へのサポートができるのですから。

 

 

 

 

しかし、負担だけは受験生にくるのです。

 

 

同じ「介護福祉士」を取得するための費用が大幅に上がってしまったのです。

 

 

 

 

 

語弊を覚悟で言いますが、試験勉強に最安3,000円程度で足りたものが10万円必要となってしまったのです。

 

 

 

この金額を捻出するのに苦労をする人もいるでしょう。

 

捻出ができないために受験を見送らなくてはならない人もでてくるかも知れません。

 

 

 

 

それだけの費用負担を強いられた後、晴れて介護福祉士に合格、登録しても

 

「介護福祉士の待遇の向上」は果たして担保されているのでしょうか?

 

 

 

 

今回の受験資格変更の話から、直接介護福祉士の待遇の向上につながる話は聞いたことがありません。

(例えば、職場で介護福祉士資格手当の給付が努力義務くらいになれば良いのですが・・・)

(2016/7追記:処遇改善加算の制度あり)

 

 

 

 

とすると、やはり今回の変革により負担を強いられるのは受験生だけです。

 

 

 

「一生懸命勉強して自分自身の介護の質を上げてサービス向上に努めたい!」と努力している受験生だけに

 

どうして負担がくるのでしょう。

 

 

 

 

例えば、介護福祉士の質の向上を図りたければ、試験の難易度を上げれば足りるのです。

 

 

 

 

難関資格=価値のある資格

 

というのは資格業界では基本的な考え方ですので。

 

 

 

 

極端に言えば、介護福祉士の合格率を著しく下げれば質の高さが担保できるのです。

 

 

 

 

しかし、介護業界の人材不足から、国はそれができません

 

なので今回の改正のように、受験生にしわ寄せがきてしまうのです。

 

 

 

 

 

それが、自分個人が感じる疑問点です。

 

 

 

 

サラリーマン(ウーマン)擁護の立場で考えていますが、突飛な意見でしたでしょうか。

 

 

しかし、五時レンジャーは働く労働者の味方という立場を崩すわけにはいきません。

 

 

 

 

そこで、平成27年度の試験を受ける受験生の皆さん、

 

今我々ができる唯一のことは、

 

今回受かってしまう

 

ということです!

 

これしかありません!

 

 

 

今現在、合格ラインギリギリに乗っている人はもう少し頑張ってみましょう

 

確実に合格することが10万円以上のプラスになるのです!

 

 

 

 

そして現在合格ラインに乗っておらず、今回はあきらめようと思っている方は、

 

もう少しあがいてみましょう!

 

 

 

奇跡が起きれば、10万円と450時間の価値があるのです。

 

 

 

 

あとでいくらでも怠けていいので今回だけはもう少しあがきましょう。

 

 

 

五時レンジャーも皆さんの得点を少しでも上げられるように全力をつくしますのであと少しの間お付き合いください!

 

 

 


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