雇い止めとは何でしょうか。
聞いたこともない、または聞いたことはあるけれどよくわからない、といった方もいると思います。
今回は「雇い止めの恐怖」についてお伝えしていきます。
まず雇い止めとは、私の言葉で言わせていただきますと、
非正規雇用者の雇用期間終了+契約更新無し
です。
即ち、非正規雇用者は失職します。
非正規雇用者とは、期間を定められて雇用される者であり、
いわゆる、パート、臨時職員、契約社員、嘱託職員などと呼ばれる者です。
最も多いのが「1年契約」の者でしょう。
自分では全く意識していなかったが、実は自分が1年契約社員だと思っていなかった方も多いと思います。
そんな時、悲劇は突然起こるのです。
あるスーパーのパートさんAさんは、40歳半ば。レジ打ちを担当して早10年になります。
他のパートさんにも慕われており、ベテランの頼れるパートさんです。
Aさんの稼いだ給料は、子どもの習い事に充てており、将来はいい大学に入ってもらいたいというささやかな夢があります。
2月の中旬を過ぎたある日、スーパーの主任に呼ばれました。
主任「えーと、大変申し訳ないんだけど、3月いっぱいで終了となります。」
Aさん「は?何が終了なんですか?このスーパー倒産するんですか!?」
主任「いや、倒産はしないよ。Aさんを雇う期間が終了するということなんだ。」
Aさん「何でですか?私何にもクビになるようなことしてないはずですが!」
主任「クビじゃないよ!Aさんはとっても頑張って働いてくれてた。でも雇い止めに理由はいらないんだよ。」
Aさん「あーーーーれーーーーーー!!」
ということです。
パートさん等の契約社員は原則、雇用期間の終了とともに退職することとなっているのです。
もちろん契約更新はあります。
Aさんは、毎年当然に契約更新をされていたので、そんな実感はなかった(忘れていた)のです。
ところが、会社の急な経営方針の変更があったのか、Aさんは雇い止めにあってしまいました。
※平成25年4月より労働契約法の改正があり、当年度から5年を超える契約の更新があった場合、労働者の申し出により無期雇用(ずっと働ける)となることができます。しかし、運用は法施行後から5年間です。今まで何十年働いていても法施行後から5年間です。
誰にでも起こる悲劇ですが、唯一の逆転方法があります。
それは、「継続雇用の期待権」を主張することです。
今まで、当然に契約更新が(長い期間)行われていた事実を主張して、
(その他色々な理由が必要になりますが)
雇い止めを回避できる可能性があります。
契約更新が長いほど、当然に更新が行われてきた事実があるほど、(さらに職種内容により)雇い止め回避の可能性は上がります。
詳しくは、弁護士、(特定)社会保険労務士にご相談ください。
また、会社に労働組合(ユニオン)があれば駆け込むのも一つの手でしょう。
まあ、ブルーのように頼れるヤツがいればいいんですがね!!(嘘)
※平成25年度から5年を超えて更新されると実質的に無期雇用となりますので、平成28年度末、平成29年度末での雇い止めの被害に遭われる方が多く予想されます。ご注意ください。
その反面、5年更新を待たずに前倒しで無期雇用となられたパートさんも多く見られています。結局は会社次第なのですが、万全の体制を整えておくことは必須でしょう。
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